2000年4月からスタートした介護保険制度は、14年目を迎えております。しかし、介護ニーズと医療ニーズを併せ持つ在宅療養者・ご家族に対するサービスは、ご家族の介護負担が重く、またご利用者の通所ニーズを十分に満たすことができません。訪問看護利用者のうち、医療処置を伴う利用者の多くの方が、デイサービスが利用できずに介護難民となっている現状があります。

このような患者さまは今後ますます増加し、出水市も在宅介護の大きな波が押し寄せてくることは間違いなく、特に在宅医療ニーズに対応できる事業所が必要と考え、県内ではじめてのセンターとして設立に至りました。急性期病院・開業医・介護施設・薬局の薬剤師等の方々とのネットワークで、病院で可能な医療を在宅や当センターにて提供できるよう整備していきます。

そのために、患者さまをはじめ地域住民の方々にはこれまでの介護施設とは全く違う、医療に特化した施設であることを感じていただければと思います。これまで患者さまをはじめご家族の方々が気管切開、また、人工呼吸器を含め、装置を装着されながらの介護等で 大変なご苦労をされてきたことでしょう。

小児から老人医療・介護・医療機器を装着されておられる患者さままで、これまで急性期医療の現場で培った技術と経験を活かし、地域の先生方と密接に連携を取りながら、特に在宅医療のニーズに 微力を尽くしていく所存です。

また、この度の在宅医療・介護・福祉施設の充実と共に、オープンカフェや裏庭（グランドゴルフ場）の開放などを行い、世代をこえた地域の方々のコミュニティーの場としてご提供できればと考えました。この地域の方々が健康的な毎日を過ごして頂けるよう、スタッフ一同全力で取り組んで参ります。